剣道や合気道、また茶道のように、スケートボードにも心技体を鍛えるスケートボードならではの「道」があります。それは、多様な地形をボードで詩的に表現する物理学であり、スケート仲間やスポーツ、芸術的な倫理観です。

アメリカの文化現象として人気を博したスケートボード文化が、まだ日本ではさほど浸透していなかった頃、幼いながらもスケートボードの世界に足を踏み入れた早川コーチが当時の経験を振り返ります。

条例で禁じられていたり、社会的に敬遠されがちでも、早川コーチはスケートボードと関わり続けるため、プロへの登竜門としてさまざまな仕事に携わってきました。

スケートボードは自己表現の手段です。ブランド構築、デザイン、そして注目を集める日本のスケーター文化、そしてプロスケーターになるまでの経験を早川コーチが打ち明けます。

芸術でもあり、文化でもあり、また捉え方次第で七変化するスケートボードは自由そのものです。スケーターの数だけ、滑り方がある。自由な発想とより豊かな人生の関連性について学びます。

他の都市景観と同じように、スケーターの視点から東京の街を見てみると、不向きな環境と最適な環境が共存していることに気がつきます。

スケートボード初期の頃と日本に初めてスケートボードを持ち込んだ伝説的なスケーターたちとの出会いについて語ります。早川コーチは、スケーターたちとの出会いを通じ、スケーター人生への可能性とより自由で幸せな人生を謳歌する重要性を学びました。

スケートパーク、ショップ、ブランド、雑誌、メディアなどの文化的な構築から、仲間との関係、世界における自身のあり方まで、2010年代までの日本でDIY精神がどのようにスケートカルチャーに浸透していったのかを振り返ります。

インターネット幕開け時代に渡米した早川コーチにとって、ソーシャルメディアでの動画のやりとりが、世界的なスケボーカルチャーの普及や新トリックを生み出すのに大きく役立ちました。世界の檜舞台に立つ日本の新世代のスケーター誕生の原点とも言える、当時の経験を振り返ります。

コーチとして最も印象に残った出来事、また堀米雄斗（ほりごめゆうと）選手を始めとする、その他の国際大会で注目を集める有力選手の選出方法について、早川コーチが詳しく紹介します。

オリンピック史上初となったスケートボード競技が開催される中、素晴らしい日本代表選手たちと一緒にどう過ごしたのでしょうか。 金メダル獲得までの舞台裏、またメダルに手が届かなくても誇りを持って滑り切る心得など、スケーターの裏話もたっぷり早川コーチが語り明かします。

スケートボードは億万長者への近道ではなく、痛みや怪我、9割の確率で失敗する茨の道だと一般的には思われているようです。でも、そんな危険で困難なスポーツの価値とは、一体何なのでしょうか。まず最初の一歩は、トラウマを克服し、身体能力を鍛えるための精神力を身につけ習慣化することです。痛みに耐え、自分の限界を知り、恐怖を乗り越えて滑れるようになると、成功や楽しみへの道が自然と見えてきます。

プライドや好みに限らず、自分の体の乗り方に合わせて細かくカスタマイズする必要性があるからこそ、スケーターはあえて自分でスケートボードのデッキを組み立てます。グリップテープからボールベアリングまで、自分好みに仕上げる方法をご紹介します。

スケートボードの大会は各種目に分かれているため、スケーターは自分の得意種目に特化する傾向があります。パークからストリート、バートランプまで、競技種目の主な特徴を解説します。

伝説のスケートパーク「バシバーガーチャンス」で、藤井雪凛（ふじいゆりん）選手と根附海龍（ねつけかいり）選手、早川コーチに会いましょう。

早川コーチの指導のもと、藤井雪凛選手と根附海龍選手がスタンスの構え方からプッシュ、勢いのつけ方、そして高度な技の基本となる初心者向けの技を実演します。

根附海龍選手が、オーリー（板と一緒に空中にジャンプする基本技）ができるようになると、次にこなせる技を紹介します。ショービットは、ジャンプして微妙な足の動きを加えることで、ボードを回転させノーズとテールを入れ替える技です。これができると基本にアレンジを加えることができるようになります。

根附海龍選手がもう少し難しい技、ボードのテールを強く蹴って軸回転させる、キックフリップとヒールフリップを披露します。

早川コーチ、織田夢海（おだゆめか）選手、渡邊星那（わたなべせな）選手、そして西矢椛（にしやもみじ）選手と「柏しょうなんゆめファーム」にあるスケートボードパークで待ち合わせます。

オーリーをおさえると、レールに飛び乗り、色々な滑り方ができるようになります。西矢椛選手と織田夢海選手がスライド系の基本技を実演、早川コーチの解説とともにご紹介します。

フロントサイド（お腹側）とバックサイド（背中側）、またノーズスライドとテールスライドに変化をつけ、いろいろなスライドの技に挑戦できます。渡邊星那選手の実演を早川コーチの解説と一緒にご覧ください。

西矢椛選手と渡邊星那選手が上級グラインドトリックをご紹介します。

選手が数々の技をきれいにつなぎ合わせラインに仕上げる方法を実演します。 道路、公園、ランプなど、スケードボードは誰でも参加できる文化であり、その自由さ、仲間意識、創造性こそが、芸術としてもスポーツとしても魅力あふれるスケートボードの根源です。